井桁基礎工法の構造
井桁基礎工法は、上の写真のように打ち込んだ木杭に横木を取り付けたもので、杭本体の支持力に加え、横木の底面にかかる抵抗力(地反力)で上部構造物を支える構造になっています。
非常に簡単は構造で、土工事や養生期間が不要です。
樹種は、ケブラッチョコロラドという南アメリカ産材です。
地面に接する場所に使用しても腐食することなく長く使える材料です。
もちろん防腐処理などは一切施しておらず無垢の木材です。
国産材ではせいぜい10年しか持ちませんが、その2倍から3倍以上の期間、大きな手を加えることなく供用できます。
ウッドデッキや木道、八つ橋などの小型構造物は井桁基礎工法でも十分に支持可能で、コンクリート基礎を含め従来工法を用いるよりもトータルでコストを抑えられます。


支柱杭は長さ3mで、土中に2.8mくらい圧入しています。施工場所の地盤強度や上部構造物により支柱杭の長さが変わります。(1mから3m)
支柱杭だけでも下がることはありませんが、横木を取り付けることで支持力の増加が図れます。
支柱杭と横木はステンレスボルトで接続しています。
上部構造物と地盤強度が分かる資料をいただければ、井桁基礎工法で検討書を作成いたします。
詳しくはお問い合わせください。
横木の上部に土台、大引き、根太が載った状況です。
木材同士なので、接合は自由自在です。
載荷試験
井桁基礎工法1か所当たりの長期許容支持力は、粘性地盤、N値2~3程度の条件で10~15kN/か所が得られています。
木道やデッキにおいて載荷重を3.5kN/m2をした場合、井桁基礎工法1か所で2~3m2程度の面積を負担することができます。
井桁基礎工法の施工方法
支柱杭が長い場合は、特殊鋼管オーガーやブレーカーを使用して支柱杭を埋設します。支柱が短い場合は、重機等を使用せずに施工が可能です。
1 オーガー掘削・杭打ち
特殊オーガーで先行掘削し、ブレーカーで杭を押し込みます。堅い地盤など、状況に応じ少しの打撃を加えて杭を打ち込みます。
打撃を加えても、ハードウッドなので杭頭の破損は最小限です。
2 横木取り付け
打ち込んだ支柱杭の両脇に横木を取り付けます。支柱杭と横木が外れないようステンレスボルトを使用します。
3 養生
打ち込んだ杭が地盤になじむまで養生期間を設ければなお良いです。
しかし、小型構造物は軽量なので、翌日上部構造物を施工しても沈下した事例はありません。
4 上部構造物設置
井桁基礎に構造物(写真はウッドデッキの大引と根太)を取り付けます。
6 完成から6か月後の状況
周囲の植生が復活しています。土工事がゼロであったため、地面を掘り返すことなく施工できたことが大きな要因と言えます。
ウッドデッキの沈下は見られず、井桁基礎の有効性が確認できます。
造成工事
7月から8月にかけて携わった造成工事が完成いたしました。
あとは完成検査を待つのみです。
ちょうど一番暑い時期でしたので、携わった方全員の努力の結晶が詰まっている現場です。
積みブロックが2500本くらいありましたので、時間との闘いでもありました。
怪我や事故もなく無事に終わって良かったです。
ビールストーン 人造石研ぎ出しのテーブル
お世話になっている設計者さんからのご依頼で、ご自邸のテーブルを製作させていただきました。
材料はビールストーンを使用しています。
ビールストーンは、種類が豊富な骨材から選べるので無限の可能性がありますね。
これまで使用した材料の中でも格段に使いやすいです。
テーブルの大きさは長さ2m、幅85cmありますので、重さは70kgくらいになってしまいました。
1人で動かすことは難しく、2人でもやっとというところですね。
浸透タイプのガラス系コーティング剤を使用しています。
表面はがっちり固まりますので、表面のコンクリートが物理的に欠損しない限り効果を保ち続けます。
ヒノキベンチ
今回は栃木県産材を使用したヒノキベンチを製作、納品させていただきました。
長さ1800、奥行き450ですが、105角を使用しているので1人で持ち上がりません!
ハードウッドの耐久性は魅力的ですが、ベンチにおけるヒノキのコスパや質感、雰囲気も良いですね。
キシラデコールのやすらぎを塗布しています。