石積み擁壁の補強
石積み擁壁の補強工事に伴い、アースアンカーの打設を行いました。
この石積み擁壁は幹線道路に面しており上部には教育施設が建っているため、擁壁そのものを全て取り壊して新しいものに置き換えることが出来ません。
石積みの施工年代がわからず、石積み面が膨れてきておりますので、地震や水害などでいつ崩れてもおかしくない状況です。
そこで今回は、古い石積み擁壁をそのまま残し、その表面をコンクリートで補強する工法が採用されました。
アースアンカーは、日本ランテックのマンタレイ・アースアンカーです。
古い壁面や擁壁の補強などの計画がございましたら、ぜひ当社までお問い合わせください。
条件によりますが人力施工でアースアンカーが設置でき、特に狭小地での補強工事に威力を発揮する工法です。
この現場での当社の施工範囲はアースアンカーの設置です。
まずはコアドリルで壁面を穿孔します。
しかし、石積み擁壁自体が何十年前に設置されたものなのか分かりませんし、もちろん当時の図面もありません。
この擁壁の奥に何が埋まっているか見当がつきませんので、慎重な作業を余儀なくされました。
コアドリルで穿孔後、アンカーボルトを油圧ブレーカーで打ち込みます。このアンカーボルトは全長3m程度あり、一度打ち込めば引き抜けない仕組みになっています。
これに鉄筋を組み合わせ、コンクリートを打設することで、古い石積み擁壁と一体化し、強固な構造物になります。
アースアンカー設置完了です。
そのままですと危険ですので、黄色い鉄筋キャップをかぶせてあります。
9月中旬の施工でしたが、今年の夏はとにかく暑く、最高気温が35℃を越える日が続き、大変でした。
またアンカーボルト打ち込み時に、建物の基礎コンクリートに当たってしまい、位置を修正してやり直すことが何度かあり、工期内に終わるか不安でしたが、どうにかやり遂げることが出来ました。
現場の皆様、お世話になりありがとうございました。