建築よろず相談

平板載荷試験

とあるハウスメーカーさんからの依頼でした。

東日本大震災で被災した住宅の基礎が妥当であったかどうか、平板載荷試験を通して判断したいとのことでした。若干の不同沈下が見られ、外壁が大きく損傷したからです。

建築基準法では、地盤の許容支持力20kN/m2未満が基礎杭を用いた構造、20kN/m2以上30kN/m2未満が基礎杭を用いた構造またはベタ基礎、30kN/m2以上が基礎杭を用いた構造、ベタ基礎または布基礎となっています。

この住宅は、布基礎を採用しておりますが、果たして30kN/m2以上の許容支持力が得られたのでしょうか。

載荷板は、現況地盤より50cmほど深く掘り設置しました。実際の基礎の深さと同等の深さでデータを取るためです。
結果、地盤の許容支持力は30kN/m2以上あることが確認されました。
不同沈下については若干の傾きが。
外壁やエコキュートについては固定方法などが原因となったのではないでしょうか。

基礎本体には大きな損傷はみられませんが、玄関ポーチとの取り合いに破損が見られました。基礎については多少補修する程度で済みそうです。